「ダンボール・紙製什器は軽量で組み立てが簡単な反面、重さに弱くて耐久性がないのでは?」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
ダンボール・紙製什器は、スチール製や木製の什器と比較すると、重さに弱くて耐久面で劣るのは、どうしても否めないポイントです。
販促什器を店舗に導入する際には、商品の重量や使用期間、設置環境に応じて適切な素材を選定し、検証を行うことで安全に什器を使用することが重要です。
ダンボール・紙製什器は、比較的安価に製作をすることができ、什器の種類やサイズ設定やデザイン面において柔軟性があります。本記事では、ダンボール・紙製什器の耐久性について解説し、おすすめのPASSOTの製作物についてご紹介します。
ダンボール・紙製什器は重さに弱い?

ダンボール・紙製什器を長期間使用する場合、特に半年から1年以上の使用を想定すると、いくつかの要因によって強度が低下する可能性があります。まず、湿気の影響により、ダンボール・紙素材が柔らかくなり、強度が下がります。また、直射日光にさらされる設置環境では、紫外線により素材の劣化が進行し、什器が脆くなってしまいます。
さらに、陳列する商品による継続的な荷重も什器の変形や破損の原因となります。
什器のサイズ、種類によっては、補強材を使った工夫によって、ダンボール什器でも一定の強度を持たせることも可能です。フロア什器を例にすると、荷重が集中する棚板部分や支柱パーツに補強をしたり、什器の下部に荷重がかかるようにし、上部への荷重を控える構造にすることで、什器のたわみや歪みを防ぐことができます。
このように、ダンボール・紙製の什器は、湿気や直射日光など環境要因の影響を受けやすく、荷重による素材自体の経年劣化に耐えられない場合があります。そのため、長期間安定して使用する目的があれば、スチール製や木製など耐久性に優れた素材を検討した方が良いでしょう。
陳列する製品のサイズや質量をしっかりと把握し、什器の構造を検証することが重要です。
重さに強いダンボール・紙製什器はある?
ダンボールは、厚みや芯材の構造によりさまざまな種類があり、使用する素材の組み合わせによって強度は大きく異なります。例えば、ダンボールの芯材(中心)は「フルート」と呼ばれる波形の構造になっており、その形状と厚みによって性能が変わります。
AF(Aフルート)は厚みがあり、クッション性に優れているため、商品の梱包に優れています。
BF(Bフルート)はAFよりも薄く、フルートの密度が高いため、構造的な強度を高めつつ、コンパクトな設計で活躍します。
EF(Eフルート)は薄く、フルートが細かいため、表面の凹凸が目立ちにくく、ギフトボックスやパッケージなどの外装用途にも多く使用されます。
什器の強度をより高めたい場合には、複数のフルートを重ねた「Wフルート(ダブルウォール)」と呼ばれる構造を採用することもあります。例えば、A/BフルートやB/Fフルートなどの組み合わせは、海外輸送用の梱包材としても使われており、優れた強度を確保することができます。
また、重量が集中しやすい下部や支柱部分に補強材を加えることで、設置後の安定性を確保しやすくなります。什器のサイズや高さ、設置場所の条件に応じてバランスの取れた構造設計が施されていれば、紙製であっても安全かつ実用的に使用することが可能な場合もあります。
ダンボール・紙製什器は、汎用性やデザイン性に優れているだけではなく、比較的コストを抑えながら製作できる点も魅力です。
重要なことは、荷重に耐える什器を製作する際には、あらかじめ陳列予定の総重量を把握したうえで、それに適した素材を選び、設計を行うことです。製品の重さや売り場環境に応じて最適な素材を選定し、什器として性能を引き出すことで、売上向上を支える販促ツールとして十分に活用することができます。
耐荷重に優れたおすすめのダンボール・紙製什器
PASSOTでは、ダンボール・紙製什器だけではなく、スチール製什器の製作実績もあります。まずは、お客様の求めるプロモーション展開をヒアリングさせていただき、什器の素材含めて最適な提案をさせていただきます。
ここでは、PASSOTのオリジナル什器の中でも特に耐荷重に優れたツールについて解説します。
CLAP

CLAPは、ワンタッチで組み立てができるダンボール什器です。優れた耐荷重性能を備えており、店舗での設置作業を大幅に効率化できます。これまでに多くの飲料や日用品メーカーで採用されてきた実績があります。
折りたたみ可能な構造により、輸送時や保管時にはコンパクトなサイズに収まり、運送・収納保管のコストの削減にも貢献します。天板を取り付ければストッカー付きテーブルとしても活用でき、スーパーのエンド展開はもちろん、展示会や試食ブースなど幅広いシーンで活躍します。
デザインや仕様のカスタマイズ性も優れており、店舗の規模や目的に応じたオリジナル什器の製作が可能です。限られたスペースを有効活用しながら、ブランドイメージの訴求にも繋げられるプロモーションツールです。
SIDEJACK

SIDEJACKは、サイドネット什器やエンドコーナーでの展開に特化したダンボール什器です。スリムな見た目ながら高い耐荷重性能を持ち、ワインボトル、スープ缶、ペットフードなど重量のある商材にも対応可能です。
什器のフレーム部分を活かして、ブランドの世界観を表現したり、ボードを用いてメッセージや販促什器を伝えることができ、売り場での訴求力を高めます。
また、ラックに固定して設置できる仕様により、限られたスペースを有効に活用できます。コンパクトに梱包できるため、輸送・保管コストも抑えられます。
デザインや印刷の自由度が高く、既存の什器では出しにくいオリジナリティを演出することが可能です。
さまざまな売り場環境に柔軟に対応できる什器として、たくさんのシーンで活用されています。
重さに強いダンボール・紙製什器を活用するなら

今回は「ダンボール・紙製什器は重さに弱いのか?」という部分を気にされている方に向けて耐久性について解説し、おすすめの製品も紹介しました。
ダンボール・紙製什器を使用する上で、素材の劣化は切り離すことができません。長期間安定した運用したい目的が明確な場合は、スチール製、木製什器導入の検討をおすすめします。
一方で、短〜中期間のプロモーションやシーズンごとの売り場展開など、柔軟な使い方を求めるシーンでは、ダンボール・紙製什器の汎用性が大きなメリットとなります。サイズやデザインの自由度が高く、設置や撤去の手軽さも特徴のひとつです。さらに、素材コストが抑えられるだけでなく、輸送や保管における負担も少ないため、トータルで見た際の運用効率の高さも見逃せません。
適切な素材選定と設計を行うことで、重量のある製品にも対応できる什器として活用できます。設置場所や陳列する商品の種類、重さに応じて計画的に活用できれば、コストパフォーマンスの良さを活かしつつ、売上向上に貢献する売り場づくりを目指すことができます。
PASSOTでは、CLAPやSIDEJACKなどの実績豊富な什器のノウハウを活かした、安全なダンボール・紙製什器のご提案はもちろん、スチール製什器の製作実績もあります。現在、販促什器の展開方法や、どのような什器が最適かわからないといった悩みを抱えている方は、こちらの記事を参考にしていただき、弊社までお気軽にお問い合わせください。