基礎知識

ドラッグストアで使用される陳列什器の特徴やおすすめ製品を紹介

ドラッグストアの売り場を効率的に運営するためには、適切な陳列什器の選択が欠かせません。医療品やコスメ、日用品など、多種多様な商品を扱うドラッグストアでは、店舗レイアウトに合わせた什器の活用が求められます。商品を見やすく、手に取りやすい状態で陳列することで、顧客がより多くの商品に出会える機会が増えるでしょう。
今回の記事では、ドラッグストアで用いられる什器の種類や店舗設計のポイント、医薬品等の広告販促に欠かせない薬機法についても解説します。

ドラッグストアの陳列什器とは?

ドラッグストアにおける陳列什器は商品を見やすく整理し、限られた売り場でも効率よく運営するための重要な設備です。医薬品・コスメ・日用品など多様な商品を扱うため、什器には「視認性の高さ」「補充作業のしやすさ」などが求められます。特にドラッグストアでは、店舗面積は比較的コンパクトな場合も多いため、小スペースでも高い陳列量を確保できる什器が重宝されます。
まずは、ドラッグストアの什器が果たす基本的な役割や、売り場における位置付けを理解することが重要です。

ドラッグストアで使用される主な陳列什器

ドラッグストアで実際に使用されている什器には、多種多様なタイプがあります。ゴンドラ什器、エンド什器、平台什器など、それぞれ構造や適した配置場所が異なり、売り場の目的やカテゴリーに応じて使い分けられています。
陳列量を重視する什器、アイキャッチを目的とした什器、特売品向けの什器などそれぞれ役割は異なります。種類ごとの特徴を理解することで、売り場の導線設計や季節ごとのレイアウト変更にも柔軟に対応でき、より効果的な売り場作りにつながります。

ゴンドラ什器

ゴンドラ什器はスーパーマーケットやドラッグストアなど、多くの小売店で使用されている基本的な陳列什器です。ドラッグストアの場合、店舗面積が限られているため、コンパクトサイズのゴンドラが採用されることが多く、店舗スペースに合わせてサイズ設計でき、小型店でも多くの商品を効率的に陳列できる点が特徴です。
また、棚板の高さや角度を自由に調整できるため、医薬品やコスメなど異なるカテゴリーの商品に柔軟に配置できます。キャスター付きのタイプを選べば、フロアのレイアウト変更にも迅速に対応でき、売り場アレンジも容易になります。

エンド什器

エンド什器はゴンドラ什器の端部に設置され、特売品や季節商品など注目させたい商品を陳列するのに活用されます。店舗の入り口付近や目立つ位置に配置することで、顧客の視線を自然に引き寄せることができます。
医薬品の新商品やキャンペーン、コスメのシーズンアイテムなど、商品を効果的にアピールできる点が特徴です。通路の突き当たりなど視認性の高い位置に設置されることが多く、顧客が店内を回遊する際の重要なタッチポイントとなります。

ジャンブル什器・平台什器

ジャンブル什器や平台什器は、セール品や特売商品の陳列に最適です。入り口付近や店舗外から見える位置に設置することで、顧客の注目を集められます。ワゴンやバスケットを使ったジャンブル什器では、商品をラフに陳列することで”お得感”を演出でき、ストック買いや衝動買いを誘発しやすくなります。
また、医薬品やコスメがセール対象となった場合、平台什器に大量陳列することで、購買意欲を高められます。これらの什器を目立つ位置に設置することで、来店の呼び水にすることも可能です。

ドラッグストアの売り場作りのポイント・コツ

ドラッグストアで効果的な売り場を作るためには、複数のポイントを意識する必要があります。陳列方法だけでなく、顧客の動きやすさ、季節に応じた商品配置、販促ツールの活用など、多角的なアプローチが求められます。
以下の項目では、売り場作りの際に押さえておきたい実践的なポイントをまとめています。

動線を意識する

売り場作りにおいて、顧客の導線設計は非常に重要です。フロアのレイアウトを工夫することで、顧客はより多くの商品に触れることができます。一般的には、入り口から店舗奥へ自然に進むレイアウト作りにより、顧客は無意識に店内を回遊するようになります。入り口付近に消耗品などの日用品を配置することで、立ち寄りやすくなり、回遊している間に他の商品に手を伸ばしてしまうような店舗を作ることができれば売上を向上させることが可能です。
また、処方箋受付のある店舗では、カウンター付近に体温計や血圧計などの医療機器や薬剤師の指導が必要な商品を置くなどすることで、顧客動線はもちろん、スタッフの業務効率も向上させられるでしょう。
店舗運営の動線を意識し、店舗作りを工夫することは、購買行動を自然に誘導し、快適な購買体験の提供に繋がります。

ゴールデンゾーンを活用する

ゴールデンゾーンとは、顧客の注目が最も集まりやすく、商品に手を伸ばしやすい高さを指し、一般的には1〜1.5メートルが該当します。医薬品・コスメの新商品や利益率の高い商品を配置することで、スペースを有効活用できます。
ゴールデンゾーンに何を置くかは、売上に大きく影響します。什器配置を工夫し、フロア内の動線を計算し、各棚のゴールデンゾーンを戦略的に活用することが重要です。

季節やトレンドを意識する

ドラッグストアの売り場は、季節に対応した棚変更が求められます。冬季には、風邪薬や乾燥対策商品の需要が高まり、夏季には虫除けスプレーや日焼け止めの需要が増加します。季節ごとのニーズに合わせて入り口近くに商品を移動し、棚のスペースを調整することで顧客をスムーズに商品に案内することが可能です。
季節やトレンドに合わせた特集コーナーを定期的に変更することで、ドラッグストアとしての競争力を高め、再来店のきっかけを作り出すことができます。

POPを活用する

POPは、商品の特徴や価格情報を視覚的に伝える販売促進ツールです。ドラッグストアでは、医薬品やコスメの使用方法や価格比較などをPOPで示すことで、顧客の購入判断をサポートできます。エンド什器や平台什器と組み合わせることで視認性が高まり、販促効果が期待できます。
レジカウンター周辺には、顧客が立ち止まりやすいため、配置されたPOPが目に入ることで追加購入の後押しをする効果もあります。また、店内の複数箇所にPOPを設置することで新商品や季節商品の認知度向上にも役立ちます。
一方で、医薬品やコスメなどの広告販促には、薬機法により厳しく規制を設けられているため、手書きのPOPを製作する際などでも注意が必要になります。

薬機法の広告規制について

薬機法における医療品等の広告規制についてNGワードと言い換え例

厚生労働省は、医薬品等の広告について厳格な規制を設けており、法令を遵守した販促や広告活動が求められます。薬機法(旧:薬事法)は医薬品や医療機器、化粧品などの品質安全を担保するための法律であり、その中で効能・効果に関する虚偽または誇大な表示を禁止しており、次のように示されています。

 

第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。
(引用:医薬品等の広告規制について)

メーカーや企業の広報・PR担当者は、社内の広告制作ガイドラインを整備し、リテラシーを高める環境作りをすることが求められるでしょう。
また、外部の代理店やデザイン会社に広告制作を委託する場合や、インフルエンサーによる販促を依頼した場合なども、仕上がった広告の内容が薬機法が定めるガイダンスに違反していないかのチェックをすることは、非常に重要で、ブランドイメージを守ることにつながります。

ドラッグストアでの活用におすすめの什器

PASSOTのオリジナル商材「ダンボール製フロア什器」CLAP 荷重に優れた仕様

CLAP

CLAPは、耐久性と耐荷重に優れたダンボール製の販促フロア什器です。ドラッグストアでは、シャンプーやボディクリームなど、さまざまな商品に採用されてきた実績があります。ネジや工具は不要で、棚をスライドさせるだけのワンタッチ組み立てが可能なため、売り場への展開も簡単です。限られたスペースやスタッフの業務リソースを有効に活用できます。製品に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

ドラッグストアの陳列什器について

今回は、ドラッグストアで活躍する什器の種類とドラッグストアの売り場作りのポイントについて解説しました。
ドラッグストアの運営において、陳列什器の適切な選択と活用は売上を左右します。限られた店舗規模だからこそ、定番什器を使った動線設計や、ゴールデンゾーンの活用、季節・トレンドに応じた商品構成など、総合的な視点での売り場設計が求められます。
さらに、POPや販促什器を活用することで、フロア全体の販促効果を高めることが可能です。医薬品やコスメの広告作成には、薬機法への理解も重要です。法律を遵守した、広告制作をするためにも、社内ガイダンスの設備やリテラシーを高めることも重要です。
PASSOTでは、ドラッグストアに限らず、現場で使いやすい販促什器の製作・ご提案を承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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