スーパーマーケットに限らず、ドラッグストアやホームセンター、コンビニなどあらゆる小売店で陳列什器は活用されています。商品をいかに見やすく、手に取りやすく陳列するかが売上に直結します。そのために欠かせないのが「陳列什器」です。
陳列什器は商品を陳列することが第一の役割です。それと同時に、店舗内の回遊性や販売促進、商品の見せ方、さらには売り場全体の印象づくりにも大きく関わる、重要な役割を担っています。用途や目的によって多様な種類が存在し、それぞれに異なる強みがあります。
今回はスーパーマーケットで使われている什器の種類とその特徴について解説します。
スーパーの陳列什器とは?

陳列什器とは、その名の通り「商品を陳列するための什器です」一見するとシンプルな役割のように見えますが、スーパーなどの小売店の売り場作りにおいては非常に重要な存在です。陳列什器はあくまで商品を引き立てる役割であり、主役である商品よりも目立つべきではありません。
しかし、その物理的な存在感は大きく、売り場作りにおいて壁や通路を形作る役割を果たし、購買者の動線や行動に大きな影響を与えます。例えば、高さのある陳列什器を使えば、空間を仕切り、カテゴリーごとのコーナーを明確にすることができ、商品が探しやすくなります。逆に、背の低い什器を選べば、売り場全体の見通しが良くなり、開放感のある売り場を作ることができます。見通しが良くなることで、防犯やお客様への声掛けがしやすくなるといった利点も生まれます。
また、什器による売り場のレイアウトは、お客様に意識をさせることなく、進むべき方向や空間の使い方を伝えることができます。たとえば、「ここが曲がる」「この先は行き止まり」といった情報を視覚的・感覚的に伝え、自然と動線に沿った動きへと誘導できます。こうした什器を活用した売り場設計の工夫が、スムーズで快適な購買体験を支えています。
スーパーマーケットなどでは、豊富な品揃えと効率的な動線が求められるため、什器の選定が売上や顧客満足度に直結します。だからこそ、店舗の規模や用途に応じた最適な什器の選定が重要になります。
スーパーの陳列什器の種類

ここからは、スーパーで活用されている主な陳列什器の種類とその特徴を解説します。
ゴンドラ什器
ゴンドラ什器は、スーパーマーケットやドラッグストアなどあらゆる小売店で使用される、もっとも基本的で汎用性の高い陳列什器です。柱付きの本体什器に、連結什器を組み合わせて横方向に拡張していく構造が一般的で、売り場レイアウトやスペースに応じて自由に幅を調整できます。片面、両面、キャスター付きなどのバリエーションに加えて、棚板の高さや角度を自由に調整できるため、陳列する商品に合わせて細かく対応できるのが魅力です。
さらに、フック、ワイヤーネットなどのオプションパーツによって機能を拡張することもできます。売り場や業態によって柔軟に活用されており、売り場を支える”縁の下の力持ち”的存在です。
エンド什器
エンド什器は、ゴンドラ什器の端部(エンド)に配置される専用什器で、構造はゴンドラ什器とほぼ同じです。ただし、「見せ方」や「使われる目的」が大きく異なるため、あえて別項目として解説します。エンド什器は主に、特売品や季節商品のような「推しアイテム」を正面から目立たせるために使われます。
通路の突き当たりなど、視線を集めやすい位置に配置することで、購買行動を促す効果が高まります。ゴンドラ什器が売り場全体を構築する“ベース”だとすれば、エンド什器は“アクセント“となる存在です。アイキャッチ効果に優れており、売り場演出の要となります。
ジャンブル什器
ジャンブル什器は商品を投げ込んで陳列できる什器のことで、「投げ込み什器」とも呼ばれます。ゴンドラ什器に整然と陳列するよりもラフに扱える商品であればより「お得感」を演出することができます。そのため、消費者が手を伸ばしやすく衝動買いやストック買いを誘発させることができます。
ジャンブル陳列には、ワゴンやカゴ、バスケットといった什器を使用するため、設置場所によっては通路が狭くなり、顧客の動線を悪くしてしまうことがあるため、店頭のレイアウトの際は注意が必要です。
平台什器
平台什器は、その名の通り「平らな台」什器で、高さが低く、360度どの方向からも陳列されている商品を見ることができるため、スーパーの売り場中央や特設コーナーに設置されることが多いです。
什器そのものの存在感が控えめなため取り入れやすく、多種多様な商品をまとめて大量に並べる陳列に適しています。商品の視認性が高く、手に取りやすさに優れているため、回遊性の高い売り場作りに欠かせない什器の一つです。
スーパーでの活用におすすめの販促什器

最後に、当社で扱っているスーパーでの活用におすすめの製品をご紹介します。
2秒で完成!自立式POP "2BYO"
2BYOは汎用性の高い自立式POPで、オーバルやスクエア、トライアングルなどの多様な形状に対応します。取り外し、差し替え可能なPOPパーツを追加でき、用途に応じたカスタマイズが可能なので、スーパーでの活用に最適です。イベントや催事場ではゲート型も人気で、催事の入口や空間のゾーニングにも活用できます。
一瞬で売り場の主役に!ワンタッチフロア什器 "CLAP"
CLAPは手を叩く一瞬と同じスピードで組み立てられる驚くほど簡単で、使いやすいダンボール什器です。設置の手間を大幅に削減し、効率的な空間作りをサポートします。耐久性も高く、飲料メーカーや日用品メーカーなどのお客様に採用されてきました。店頭では天板を追加することで、テーブルとして使うこともでき、スーパーの試食台・試飲台としても活用できます。
エンドの視線をジャック!"SIDE JACK"
SIDE JACKは、サイドネットやエンドコーナーの演出に適したダンボール什器で、商品を陳列しながらフレームでブランドを訴求できます。メッセージや製品特徴を伝えるスペースも十分に確保でき、仕上がりサイズからは想像ができないほどコンパクトに梱包をすることができ、輸送や保管コストの削減をすることができます。耐荷重にも優れており、重量のある商材の陳列にも対応可能です。
スーパーの陳列什器について
陳列什器の役割は、その名の通り商品を陳列することにあります。あくまで主役は商品であり、什器は目立ちすぎてはいけません。しかし、什器の存在は売り場全体の印象を左右し、購買体験における顧客満足度にも直結します。什器による売り場作りのレイアウトは、お客様に「ここで曲がる」「この先は行き止まり」といった情報を感覚的に伝え、無意識のうちに動線をコントロールをしています。こうした什器を活用した売り場設計はスムーズな購買体験を支え、店舗の回転率を高める効果もあります。
また、ゴンドラ什器・エンド什器・ジャンブル什器といった定番什器に加え、紙・ダンボール什器などの販促什器などの販促什器を適した場所に取り入れることで、視認性や訴求力をさらに高めることが可能です。新商品や季節商品のようなスーパーで、"今、売りたいアイテムを効果的にアピールできるため、定番什器では補いきれないプロモーション力をプラスできます。目的に応じた什器の使い分けが売り場の完成度と販促力を大きく左右するのです。
今回は、スーパーの陳列什器について解説しました。定番什器にプラスする販促什器の製作をご検討の方は参考にしてください。