販促什器の種類とは？それぞれの特徴や選び方を解説

販促什器とは、商品の販売促進を目的として店頭に設置される陳列用具のことです。単なる商品の陳列だけでなく、顧客の注意を引きつけ、購買行動を後押しする重要な役割を担っています。効果的な販促什器は、商品の魅力を最大限に引き出し、売場全体の雰囲気を向上させることができます。
販促什器のメリットは、限られた店舗スペースを有効活用しながら、商品の訴求力を高められることです。最適なデザインと設置場所の選定により、顧客の視線を自然に商品に誘導し、購買意欲を刺激します。また、季節やキャンペーンに合わせて柔軟に什器を変更できるため、持続的な販促効果を期待できます。
ただし、販促什器の効果を十分に発揮するためには、設置される場所や陳列する商品の仕様を十分に理解した上で最適な種類・タイプを選択することが重要です。顧客にとって魅力的なディスプレイを構築することが、販促の成功の鍵となります。

販促什器にはさまざまな種類・タイプがあります。それぞれの種類の特徴を知り、目的と商品に合った最適なツールを選択することが重要です。

フロア什器は、床に直接設置する販促什器で、店舗内でも特に目立つ存在です。そのため、遠くからでも顧客の視線を集め、効果的な販促を行うことができます。
フロア什器の最大の魅力は、柔軟な設置場所の選択ができることです。入口付近での新商品のアピールなど、店頭のレイアウトに合わせて、効果的な場所に配置できるため、売り場のスペースを効率的に活用することが可能です。大きなフロア什器はスペースの確保が必須となりますが、販促力を十分に発揮できるツールです。

吊り下げ什器は、既存の棚やサイドネットに引っ掛けて使用する販促什器で、ハンガー什器とも呼ばれます。什器の側面に取り付けることで、縦の空間を有効活用でき、限られた売り場面積でも効率的な商品陳列が可能です。クロスMD(関連購買を促進する商品配置)にも適しており、複数の商品を組み合わせた提案に効果的です。
吊り下げ什器は、既存の什器に手軽に追加することが可能で、プラスワン什器としても取り入れられています。

カウンター什器は、卓上や棚の一部に展開できるコンパクトサイズの販促什器です。小規模な店舗やポップアップストア、レジ横スペースなどでも無理なく導入できるのが特徴です。設置場所を選ばない手軽さから、化粧品・食品・医薬品・文房具など、幅広い業種・ジャンルで活用されています。カウンター什器のメリットは、顧客との接点を生み出せることです。
例えば、テスター台やミラーを組み合わせて使用することで、商品を実際に試してもらい、購買を後押しすることができます。また、キャンペーン情報やブランドのコンセプトを伝えるPOPを取り付けることで、限られたスペースでも十分な販促活動を行うことが可能です。

ディスプレイ什器は、商品の販売促進を主な目的としながら、魅力的な商品展示に特化した販促什器です。単に、商品を陳列するだけではなく、ブランドのイメージや世界観を表現し、商品の価値を高めて顧客に特別感や高級感を印象づけ、より強い口内意欲を喚起します。基本的な紙・ダンボール製のものに加えて、アクリル製やスチール製、木製のディスプレイも多くあり、LED照明を取り入れることで、より魅力的な什器を製作することができます。
ディスプレイ什器の特徴は、商品を主役として際立たせるデザイン性の高さで、ブランドのコンセプトやメッセージを視覚的に伝えながら販促効果を高めることが可能なツールです。

エンドとは、売り場の通路に面した端(エンド)のことを指し、顧客の動線上に自然と組み込まれるため、非常に目立ちやすい場所です。人が売り場を移動する際、コーナー部分は方向を変えるタイミングでもあり、視線が自然と流れるポイントでもあります。そのため、エンドは「意図せずとも視界に入りやすい」スペースであり、販促において特等席とも言える有効なスペースです。
エンド什器は、設置場所そのものを指す概念でもあり、そこに置かれる什器の種類・形状はさまざまです。フロア什器や吊り下げ什器の特性がある什器もエンドに配置されることで「エンド什器」として機能します。
このように、エンドという売り場の好立地にフロア什器の存在感や、吊り下げ什器の省スペース性を掛け合わせることで、多彩な展開が可能になり、売上向上につなげることができます。

これらのポイントを踏まえて適切な種類を選定することで、より効果的な販促活動へとつなげることができます。